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2024.02.07

【入試広報課Report】狭山市保健センターとのコラボ企画!“若年層の子宮頸がん検診受診率を向上させるには?”

看護学部 保健師を目指す3年生たちの取り組み

「“がん”と言われても、若い世代は、他人事のように感じちゃうかも・・・」
「無料クーポンの“無料”を強調した方が、開封するんじゃない?」
「検診医の性別が分かった方がいいよね。」

活発な意見が飛び交う教室。2024年1月23日(火)の『公衆衛生看護』の学びの場での一幕である。この日は、狭山市保健センターとのコラボ企画で、狭山市の保健師の皆さんと一緒に“若年層の子宮頸がん検診の受診率を向上させるには、どのような検診案内を送ったらいいか”を考えるグループワークを行った。

この『公衆衛生看護』の受講生は、看護学部の3年生(当時)14名である。この14名は、2年生後期に行われた学内の選抜試験*をクリアし、看護師と保健師の2つの国家資格を同時に取得することを目標に、日々学んでいる学生達である。


*西武文理大学では、看護師と保健師の国家試験受験資格が取得できます。保健師の資格取得を希望する学生は、公衆衛生看護学の関連科目の選択が必要になります。履修するにあたっては、2年次後期に行う選抜試験によって履修者を決定しています。

日本国内では、21歳を対象に子宮頸がん検診の無料クーポンを配布しているが、受診率が極めて低い。罹患率が急激に増加する20代の検診受診率の低さが問題となっており、各自治体での対策が求められている。そこで、狭山市では、保健師が中心となり、子宮頸がん検診への関心やクーポンの認知状況などについて大学生を対象にアンケート調査を行った。その上で、西武文理大学では、どのような受診案内が良いのか、具体的な施策を考えることになったのである。

今回は、市から届いた封書を“開封したくなる”工夫やアイデアは何か、そして、開封した後どのような内容ならば“受診にまで繋げられるか”を、封筒のデザインから文書の内容など、細かい部分まで話し合った。

学生が3つのグループに分かれ、それぞれのチームに狭山市の保健師に1人ずつ入ってもらい、保健師から現行の封書や文面で工夫している点を聞いた上で、より良くするアイデアを考える。

冒頭のコメントは、話し合いの中で出てきた意見だ。同世代だからこその視点で、そして、3年間看護を学んできた視点で、次々と意見を出していく。他にも、

「アンケート結果を見ると、受診しない理由が“漠然と怖い”なので、診察内容をもっと分かりやすく載せた方が怖くないんじゃない?」

「イラストもあった方がいいよね。」

「診察場所までの詳しいアクセス、検査の所要時間も明記した方が、スケジュールが立てやすいよ。」

また、現在は、受診の予約をする時に、各医療機関に電話をしなければならないが、

「スマホでQRコードにアクセスし、予約完了までできるようにする」というのは、

複数のグループから出たアイデアだ。

タイパ(タイム・パフォーマンス)を重視する若年層にとって、電話予約も医療機関へのアクセスを調べるのも、“わざわざしなければならない”面倒くさい行為になる。

また、封筒の色や文字、デザインについても、若年層にも分かりやすく興味を持ちやすい可愛いデザインにし、イラストを多用し“文字は減らす”というアイデアも出た。

授業後に、学生達に狭山市保健センターとのコラボ企画について感想を聞いた。

◎保健師さんと一緒に考えるのは、初めての機会だった。受診案内を送る側の保健師さんは、日々、細かい所まで考え検討していることが分かった。

◎保健師さんの立場に立って考えることができた事は、保健師の仕事を知る上で、とても良い経験になった。

◎ターゲット層が何をどう考えているかを知ることも、保健師の仕事に大切なのだと分かった。将来、自分が保健師になった時の為に、今、大学生としての自分が何を思っていたのかも、よく覚えておきたいと思った。

◎自分たちが出したアイデアがどのように生かされるのか、楽しみ。

 

保健師を目指す学生達にとって、今回のコラボ企画は保健師を疑似体験し、将来、保健師になった自分を想像する良い機会になったようである。

(入試広報課 中川)

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保健師になるための演習① 家庭訪問を疑似体験

保健師になるための演習② 健康教育してみました

 

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